1月23日より公開の劇場版『Fate/stay night UMLIMITED BLADE WORKS』のキャストよりコメントが到着!

TVシリーズのスタッフが再集結し、完全新作映像で描きだす劇場版『Fate/stay night UMLIMITED BLADE WORKS』。幾重にも織り重ねられた『Fate』世界の秘密がまたひとつ明かされることになる一方で、膨大な原作の中から、凛とアーチャー、そして士郎の関係に焦点が絞られることで、伝奇活劇として、血湧き肉躍る少年マンガのテイストが、より色濃く描かれる。劇場の大きなスクリーンに展開される美しい映像と人間ドラマ、そして何よりも、戦いの中で交わされる、男たちの魂の叫びを感じてほしい。

そんな『Fate/stay night UMLIMITED BLADE WORKS』に出演する、衛宮士郎役の杉山紀彰さん、セイバー役の川澄綾子さん、遠坂 凛役の植田佳奈さん、アーチャー役の諏訪部順一さんからコメントが到着!

――まずは劇場版『Fate』のアフレコを終えられた感想をお願いします。

植田:映像にあわせて凛を演じるのがホントに久しぶりで、第1回の収録はすごくドキドキしていたんです。劇場作品でこんなにしゃべったのって実は初めてなのですが、意外とサクサク進められて、ホっとしたというのが正直な感想ですね。その反面、もっと長く演じていたかったなという想いもあって、ちょっと寂しいですね。

川澄:劇場版のお話は、すごく以前からうかがっていました。いつ実現するのか、やっとだ!と、うれしくて収録が待ち遠しかったんです。今回は凛とアーチャー、そして士郎の話ということもあって、セイバーはTVシリーズのときのような恋愛や過去の話がない分、いい意味で戦いの中にいられましたね。サーヴァントになりきって演じられるお話はなかなかないので、戦いのシーンを楽しく演じられて、面白かったです。

杉山:劇場版ですし、作品通して戦闘シーンが多いので、叫ぶことが多いだろうなあと思ってはいたんですが、本当に叫び倒しました。アーチャー戦で叫び、そのままギルガメッシュ戦で叫び、もう、ホントに最初から最後まで叫び倒し(笑)。でも、他の出演者さんととても楽しく収録できて、素敵な作品に仕上がってるんじゃないかなと思います。

諏訪部:収録はスピーディーに進みました。大きなリテイクや長考もなく、非常に小気味よい感じでしたね。しかしながら、クライマックスは非常にこだわって、それなりに時間もかけて。文字通り、身を削りながら頑張りました。終了した今、心地よい疲労感に襲われております(笑)。

――TVシリーズとは違う部分や、久しぶりであるがゆえに大変だった部分などはありましたか?

植田:TVシリーズから劇場版の間に、アーケードゲームやPSPと、実はゲームをたくさん録ってるんですよ。そういう意味では凛を演じる機会が多かったので、キャラクター的には全然忘れないまま継続してやってきた感じはしますね。今までのテンションを保ちつつ、劇場版なりの絵に合わせた凛を演じられたと思います。

川澄:私の場合は十年前のお話(『Fate/Zero』)でセイバーをやり続けていたので、その部分が少し自分の中に残っていたくらいでしょうか。劇場版は凛たちのお話なので、士郎や凛への想いはありつつも、あまり余計なことを考えずに、自分の使命を全うすることに全力を傾ける。純粋な戦士としての姿がすごく心地よく演じられましたね。

杉山:時間的に凝縮された劇場版で、凝縮されているがゆえに、士郎についてはTVシリーズよりも、もっと熱い印象を感じましたね。そういう意味ではよりストレートに演じられたというか、叫ぶのが大変(笑)というのはありつつも楽しかったです。

諏訪部:TVシリーズでは頼れる兄貴分的なポジションでしたが、劇場版ではヒール色が強めかもしれません。そして、アーチャーが何者なのかという部分も明確に示されますので、カタルシスを得られるのではないでしょうか。久々で大変だったところは特にないですね。これまで通り、カッコよさに説得力をもたせるよう心掛けたつもりです。

――長くお付き合いしてきた『Fate』という作品が自分にとってどんな作品なのか、また、長く演じることでキャラクターの印象が変わった部分などがありましたらお聞かせください。

植田:オーディションのころから、自分の声で凛がしゃべるという想像が、どうしてもできなかったんですね。だから最初のころは凛の顔から自分の声が出るのに、ずーっとずっと違和感がありまして、TVシリーズが終わるころに、やっと慣れてきた感じで。ゲームを録りながらさらに慣れてきた感じはあったんですけど、こうやって久しぶりに劇場版を演じてみて、ああ、やっとしっくり馴染んだなという感じはあります。そういう意味では、消化しきれたというか、凛と同化できた、劇場版こそ本番!みたいな気持もありますね。

川澄:『Fate』という作品は不思議で、それぞれがどれかの話の前後ということではなく、別次元、いわゆるパラレルなお話じゃないですか。そういう意味で、その時々で違うセイバーを演じられるのが面白くて、劇場版という機会があって、とっても良かったと思っています。もしも劇場版のあとに桜編もできることがもしもあれば、それはそれで立場や抱える想いがまったく違う、新しい『Fate』が楽しめますので、そうなったらさらにうれしいですよね。

杉山:TVシリーズ、ゲーム版、さまざまな媒体で関わらせていただいて、今回劇場版の収録をして改めて感じたのは、『Fate』という作品の奥深さです。大きなルートがあって、それがさらに細かく枝分かれして、切り口を変えたり、見る角度を変えるだけで、同じルートでもこれだけ各キャラクターの立ち位置や考えが変わってくるんだなあと、そんな思いを新たにしました。士郎というキャラクターに関しては、ラブコメ的なシーンでの優柔不断な感じや朴念仁なところがクローズアップされていましたが、劇場版では、戦闘シーンで熱く戦うだけではなく、自分の信念を語りながら戦うシーンがフィーチャーされています。演じている自分も、士郎の中に一本まっすぐ通った芯、正義の味方になるという強い想いを、より強く感じることができたのは、うれしかったです。

諏訪部:この作品は、魅力的なキャラクターたちが織りなしていくドラマなので、誰に自分を投影するか、視点をどのキャラクターに持っていくかによって捉え方が変わってきます。いろいろな楽しみ方ができる作品だと思います。自分が今回、一番大きく変わったのは士郎の印象です。TVシリーズでは彼にあまり共感できませんでしたが、劇場版のドラマを通じて、その言動に説得力が感じられるようになったんです。そういえば、物語の中でアーチャーもひとつの答えを得ていました。TVシリーズ以上にキャラとシンクロできた気がする自分が、士郎を前より認められるようになったのは当然かもしれませんね(笑)。

――TVシリーズのときは、川澄さんや植田さん、女性陣から士郎はあまり褒めてもらえなかったですね(笑)。

諏訪部:超ブーイングでしたね(笑)。杉山さんの迫真の演技もあり、劇場版はやっぱり士郎が主人公なんだ!というカッコよさを改めて感じました。士郎は理想を語る子なんですけれど、そこに説得力がともなわなければ「そんな綺麗事を……」って反感を覚えてしまうものです。ですが、それを突き詰めて極めることが出来れば、逆にとても眩しく素晴らしいものと思えるようになるものです。年をとると忘れがちなんですよね、こういうことって(笑)

杉山:そういう純な部分も忘れちゃいけないよねという、他人に優しくなれる部分もあるんでしょうね。

植田:今回の劇場版に関して言うと、あまり士郎に憤りを感じたりはしていないですね。凛はアーチャーひとすじというか、士郎の後ろにすでにアーチャーを見ちゃってるので、あまり……(笑)。

川澄:私自身がギルガメッシュが好きというのは置いておいて(笑)、セイバーも客観的な立場というか、純粋な戦士という立場なので士郎に対しての想いは強く出ていないですよね。むしろ「危ないから下がってください!」ってたくさんいった気がします(笑)。

――では劇場版をご覧になるファンの方々にメッセージを。

杉山:「UNLIMITED BLADE WORKS」の劇場版化ということで、ファンの方々にはそれぞれこのルートへの思い入れがあると思います。このシーン、この戦い、この会話がいいという、それぞれが好きなシーンがどういう風に映像化されて、音声が入って、劇場版という1本の作品になるのか、ぜひ楽しみにしていただきたいと思っています。

諏訪部:魂削りながら頑張って演じましたので、ぜひ、大画面、大音響でご堪能頂ければ幸いです。やはり、劇場で見ると、ご自宅で見るのとは違った迫力があると思いますので。間違いなく感動も大きいのではないかと。見終わった後、一緒に見た方と語り合える映画だと思いますので、ぜひ大勢で御覧ください!なにはともあれ、2010年1月23日。お近くの上映館へレッツゴーでよろしくお願いします。

植田:原作ゲームからずっと応援してくださってる方も、アニメから、そして今回、初めて触れてくださる方も、すごくスピーディーで深い作品になっていると思いますので、ぜひ『Fate』の世界を楽しんでいただいて、たくさんある『Fate』の世界をもっともっと楽しんでもらえればうれしいです。

川澄:劇場版ならではの迫力のある動き、放送では見られないような、スタッフ渾身の作画でした。『Fate』って男性キャラがすごくカッコよかったんだなって改めて感じたりもして。士郎とアーチャー、ランサーと、女性も「キャーッ!」って言っちゃうんじゃないかというシーンもたくさんありますから、男女問わず見てもらいたいです。

――ありがとうございました!

<ストーリー>
手にしたもののあらゆる願いを叶えるという“聖杯”をめぐり、魔術師たちが繰り広げる血で血を洗う争奪戦..聖杯戦争。冬木市で数十年に一度行われるこの儀式は、7騎存在する使い魔“サーヴァント”と契約した7人の魔術師によって行われていた。偶然、「剣の騎士」のサーヴァント“セイバー”と契約を交わした少年、衛宮士郎は、聖杯戦争へと巻き込まれていく。聖杯を勝ち取ることができるのは、ただ一組。士郎とセイバーは欲望渦巻く聖杯戦争を戦い抜くことができるのか──。

■STAFF
原作:TYPE-MOON 
監督:山口祐司 脚本:佐藤卓哉
キャラクターデザイン/総作画監督:石原 恵
特技監督:橋本敬史 美術監督:小山俊久
色彩設計:北爪英子 撮影監督:近藤慎与
音響監督:辻谷耕史 音楽:川井憲次
音楽制作:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
主題歌:タイナカ サチ(SISTUS RECORDS)
アニメーション制作:スタジオディーン
配給:クロックワークス/ジェネオン・ユニバーサル・
エンターテイメント

■CAST
衛宮士郎:杉山紀彰
セイバー:川澄綾子
遠坂 凛:植田佳奈
アーチャー:諏訪部順一
間桐 桜:下屋則子
イリヤ:門脇舞以
藤村大河:伊藤美紀
間桐慎二:神谷浩史
ライダー:浅川 悠
キャスター:田中敦子
葛木宗一郎:中田和宏
バーサーカー:西前忠久
言峰綺礼:中田譲治
アサシン:三木眞一郎
ランサー:神奈延年
ギルガメッシュ:関 智一

■上映館劇場情報
北海道 スガイシネプレックス札幌劇場
東京 シネマサンシャイン池袋
東京 新宿武蔵野館
東京 吉祥寺バウスシアター
神奈川 川崎チネチッタ
千葉 京成ローザ⑩
埼玉 MOVIX さいたま
愛知 ゴールド劇場
大阪 テアトル梅田
京都 MOVIX 京都
兵庫 シネ・リーブル神戸
福岡 シネ・リーブル博多駅

(C)TYPE-MOON/Fate-UBW Project

<リンク>
劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』オフィシャルサイト